Read with BonusRead with Bonus

69話

「自分と結婚すれば、この馬鹿男は自分専用になるんだから、誰にも奪われない。今日のことは、ただ甘いものに目がくらんだだけだと思えばいいじゃない？」

気持ちは収まったものの、桂枝はこの先の道のりで楊美玲が後ろに、自分が真ん中に座ることを提案した。もう楊美玲が阿宾の前に座るのは安心できなかったのだ。

楊美玲と阿宾は桂枝がもうこの件を追及しないと分かり、喜んで同意した。そして三人は再びバイクに乗り、残りの道のりを進んだ。

幹線道路に出てから、楊美玲の案内で半時間もしないうちに秀陽県の民政局の前に到着した。

ただ、民政局はすでに閉まっていた。阿宾は頭を抱えた。結婚証明書がなければ秀蓮は体を許して...