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2792話

「だから、聞いておかなきゃならない。安江のやつ、一体どんな女を抱いたんだ?」

「ありえねえよ。俺と一緒に魚売ってる女たちだけさ。男は県城で魚を売ってて、大体月に二、三回しか帰ってこねえ。それ以外の時間は俺のもんだ。もちろん、彼女だけじゃねえ。あと街の未亡人がいてな、俺はいつも彼女から魚代をもらわねえ。そのかわり何回か抱かせてくれるんだ。あとは美容院やってる女、あれは二回だけだな。俺のこと見下してて、魚臭いのが我慢できねえって言われた。それからは連絡取ってねえよ」

安江が言った。

「この三人だけか?」

阿宾が追及した。

「ああ、この三人だけだ。兄貴、俺の人生で女は四人だけだ。お前の兄嫁...