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2783話

「幻だよ、幽霊なんかいるわけないさ。帰って寝ようぜ。もう集落に着いたから、ここから先は自分で帰りなよ。俺たち二人が一緒にいるところを見られたらまずいから」

阿宾が言った。

「阿宾、本当のこと言って。あの幽霊って一体誰なの?絶対嘘ついてるわよね。あなた、知ってるんでしょ?」

「マジで幽霊なんかいないって。俺の幻覚だよ。外に出て散々探したけど、何も見つからなかった。

本当に幽霊がいたとしても、人間を怖がって逃げたんだろうさ。

それか単なる俺の幻覚だ。墓地みたいな陰気の強い場所の近くにいると、人は幻覚を見やすいからな。だから幽霊に会ったと思い込んだだけで、実は単なる思い込みだったんだ」

阿宾は笑いな...