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2706話

しかし彼ははっきりと分かっていた。阿宾と言い争っても無駄だと。ただひたすら反対し、この恐ろしい考えを捨てるよう説得するしかなかった。

「アリ中佐、不可能なことなんてないさ。もし姉妹二人が俺の子を身籠ったとしても、アルヤは連れて行けない。彼女はお前の妻だからな。でもアルニには男がいない。俺が彼女にとって唯一の男だ。もし彼女のお腹に俺の子供ができたら、彼女は俺についてこないと思うか?」

阿宾は意地悪く笑いながら言った。

実は彼はわざとそう言ったのだ。アリ中佐の目つきから、この男が義理の妹に対して並々ならぬ感情を抱いているように感じたからだ。

しかし、彼も確信していた。アルニを抱いた時、間違いな...