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2673話

しかし彼女は、目の前に広がる全てが現実だと確信していた。この男は本物の超人で、ベッドで起こった全てが真実だと。なぜなら彼女はモリア夫人の体を見たことがあり、夫人の入浴を手伝ったこともあったからだ。時にはモリア夫人が背中を流してほしいと言えば、洗面所に入って体を洗ってあげた。彼女は夫人の美貌とスタイルを羨ましく思い、自分は夫人より五、六歳も若いはずなのに、夫人の方が明らかに若く見えることに嫉妬していた。

だが、大統領がほとんど帰宅せず、夫人の部屋にも入らないと思うと、夫人も所詮は夫人に過ぎず、女としては自分と大差ない、同じように哀れな女なのだと思えた。

そう考えていた時、アビンの動きがどんど...