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2543話

「大統領府を出るとすぐに、アビンは座席から身を起こした。「大統領閣下、こうして自分で車を運転して、警備もつけずにお出かけになるなんて、警備隊は何も言わないんですか?セキュリティシステムが不十分じゃないですか!」とアビンは笑いながら言った。

「彼らは知っているんだ。もし私が警備なしで出かけるなら、特別な用事があるということだから、何も聞かないんだよ。

ところでアビン、君が塀を乗り越えて中から出てこられるというのは本当なのかね?」

カルロス大統領は疑わしげに尋ねた。彼はずっとアビンの言葉を完全には信じられないでいた。

結果から見れば、アビンが並外れた技術を持っていることは確かだが、実際に目で見て...