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2311話

「彼女はまだ私を必要としているんだ。ねえ、俺たちみたいな関係で、死に物狂いになる必要あるかい?」

アビンは下卑た笑みを浮かべた。

「何を言っている?お前、午後にもアルニーと寝たのか?」

アルテはアビンを愕然と見つめ、完全に言葉を失った。

これは間違いなく、アビンに対する認識を新たに塗り替えるものだった。このクソ野郎、あまりにも傲慢すぎるだろう?俺の陣地に乗り込んできて俺の妹を抱いたというのか。それも真昼間から。しかも自分が大規模な捜索を展開している最中に。

このクソ野郎は完全に自分たちの存在を無視している。だが認めざるを得ない事実がある。結局、奴を捕まえることができなかったのだ。今この瞬間も、...