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1947話

阿賓は自分が隠れている大木と山の斜面にあるその木との距離を目測した。およそ百五十メートル。正面から向かうのは無理だ。何の遮蔽物もないからだ。

相手に近づくには、両側から回り込む方法しかない。しかし最大の問題は、彼が身を隠しているこの木から道の両側の茂みまでは五、六メートルもあることだ。狙撃手が注視する中、安全に林の中へ飛び込むのは極めて危険だ。どんなに腕が悪い狙撃手でも、そこまで外すことはないだろう。

だが積極的に出て行って奴を倒さなければ、三人ともこいつに足止めを食らったままだ。もしかしたらすぐに仲間が来るかもしれない。この時点で、阿賓はある程度察しがついていた。今いる場所は、反政府武装...