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1928話

「イワンカは手をぎゅっとアビンに握られ、彼の後ろについていた。

二人は一日中密林を歩き回ったが、夕方近くになっても人間の痕跡らしきものは何一つ見つからなかった。アビンは頭の中の軍事地図を思い出し、この方角で間違いないはずだと確信していたが、彼らが一日かけて辿ってきた道筋を考えると、正しい方向とは思えなかった。最も落ち込んだのは、一時的に休める場所すら見つからないことだった。

一面の原生林で、猛獣には遭遇しなかったものの、毒蛇が行く手を阻むことがしばしばあった。アビンが蛇について詳しくなければ、普通の人間なら深く探索する勇気すらなかっただろう。

イワンカはアビンの蛇を追い払う能力に感服していた。...