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1643話

2度目の訪問だったので、道も覚えており、数分で楊家に辿り着いた。

しかし今の楊家は明々と灯りが灯っており、一目見ただけで早く来すぎたとわかった。この時間帯に周韻を抱くことなど不可能だろう。もしかしたらまだ帰宅すらしていないかもしれない。

昨夜は深夜になってから彼女の部屋に忍び込み、電光石火の勢いで彼女の城を攻め落としたのだから。

そこで阿賓は大きな木を選んだ。周韻の寝室に面した木だ。さっと登っていった。

茂った葉の間に身を隠し、葉を分けて周韻の寝室を覗き込むと、明かりはついていなかった。部屋に人がいないことを示している。

この時間に寝ている可能性は低いので、阿賓は視線をリビングに向けた。

リビ...