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1176話

「姉さん、そんな言い方するなよ。俺が心配してなかったら、わざわざ連絡するか?皇朝ホテルに来てくれないか」

阿宾はそう言った。実は直接会いに行くこともできたのだが、ここで人に見られたら桂枝のためによくないと心配していた。特に安大拿が追ってくるようなことになれば、安大拿との関係もまた微妙なものになってしまう。

桂枝はすぐに電話ボックスから出てきて、電話ボックスの横に立ってタクシーを待ち始めた。

そのとき、安大拿が専用車を運転してやってきて、突然桂枝の前で止まり、窓を開けて彼女を呼び、車に乗るよう促した。桂枝は乗ろうとせず、まっすぐ前に歩き始めた。「安大拿、絶対にあなたと帰るつもりはないわ!」

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