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815話

私の声もまた小さく、キッチンからは水の流れる音が聞こえていた。小敏は果物を洗っており、リビングで何が起きているかまったく知らない。

「李兄貴、今日来てくれたのは本当にありがたいよ。俺と彼女にこんなに良くしてくれて。どうお礼していいか分からないくらいだ。

それ以外にも、我慢できなくて李兄貴に話したいことがたくさんあるんだ。俺、銭暁鵬は山奥育ちの田舎者かもしれないけど、何が正しくて何が間違ってるかは分かってる。

このことで何度も眠れなくなって、悪夢から目覚めることもあるんだ。でも、どうしても思い出してしまう。

李兄貴、俺は月姉さんと酔った時に、兄貴に申し訳ないことをしてしまった。殴り殺してくれて...