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637話

ただ二人は陣営が異なるだけで、共通の利益があるため、今のところ上手くやっている。

私は報告書にサインを済ませた。霞姉さんが事務室を離れて十数分経ったとき、私の携帯に着信があった。

メッセージを見て、何度も読み返した。表示されている金額は十二万六千余り。この地位に就いてからわずかな時間で、以前の一年間の給料よりも多くを手にしていた。

これには感慨深いものがある。裏にいる連中は、何百万という収入を目にしても、心が麻痺して何の感情の揺らぎもないのだろう。

そんなことを考えていると、呉強がまた私のオフィスにやって来た。

入ってくるなり呉強はにこにこと挨拶し、顔中におべっかを書いたような表情で...