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539話

「年をとってしまって、楽しめる性生活もあと数年しかないのよ。あなたはお母さんを見下して、私が恥知らずだと思っているでしょう。何を言われても構わないけど、この残された数年間、私はできるだけ後悔したくないの。人生とはそういうものでしょう。

私は割り切ったわ。この人生で随分と辛い思いをしてきたけど、終わりに近づいた今、自分を押し殺すつもりはないの」

義母の言葉に、私は理解を示すようにうなずいた。

話している最中、廊下のほうからドアの音がして、私と義母は会話を中断した。次の瞬間、妻の姿が目の前に現れた。

「お母さん、もう遅いから今日はここで休んでね。私、先にお風呂入るから、後でそのまま入ってくれ...