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462話

「霞さんをレストランの出入口まで見送って、彼女は笑顔で去っていった。

さらに駐車場まで彼女に付き添い、霞さんがタクシーに乗り込む姿を見届けた。彼女は私に向かって投げキッスをすると、ようやく視界から消えていった。

駐車場の出口に立ち、お酒を飲んだこともあって、すぐに車を出すことはせず、女という複雑で捉えどころのない生き物について考え込んでいた。

携帯を取り出し、妻にメッセージを送った。こちらの食事会が終わって、これから帰る予定だと伝え、彼女がいつ帰るのかも尋ねた。さっき席を立ったとき、霞さんと私は妻とあの小人男の食卓のそばを通り過ぎたが、彼らもほぼ食事を終えているように見えたからだ。

『もうすぐ...