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315話

妻は私の首にぎゅっと腕を回し、熱く火照った体は、元々白かった肌も今や薄く赤みを帯びていた。

妻に声をかけると、彼女はただ少し身をもじもじさせるだけで、まだ余韻を楽しんでいるようで、多くを語ろうとはしなかった。「痛いというほどでもないけど、なんだか変な感じで、耐えられないような…でも、やめてほしくなかったの。惜しいから」

惜しい?

その言葉の意味がよく分からなかった。耐えられないのに惜しいとは、その感覚が良いものなのか悪いものなのか、私には判断できなかった。

私は動きを大きくして立ち上がり、そのまま妻を体に抱きかかえた。

長い脚が私の腰に巻きつき、この体勢でまた妻は頭を振り、腰を揺すりなが...