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289話

私は急いで寝室のドアに向かい、鍵をかけてから妻のもとへ戻った。この状況は自分から望んだものではないにしても、やはり後ろめたさを感じずにはいられなかった。

妻の反応は再び予想外のものだった。心配そうに彼女を見つめる私に、妻はむしろ笑いを漏らした。「その間抜けな顔。そんなに怯えて、私が責めるとでも思ったの?さっきの彼女のテクニック、どうだった?あなた、すごく気持ちよさそうだったわよ」

妻の冗談なのか本気なのか、彼女が本当に受け入れているのか無理をしているのか判断できず、私は苦笑いで返すしかなかった。

「こっちに来て」妻の声は不思議なほど優しかった。

私が妻の側に近づくと、彼女は手を伸ばして...