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165話

今や妻も私と同じように、心の中の感情を発散させるには思い切り激しい戦いが必要だった。

興奮が極限まで高まるほど、私はこの数年の習慣とは違い、じっと我慢していた。

妻の後ろに立ち、優しさを込めて、ゆっくりと妻が着替えたばかりの寝間着を脱がせた。

十年来、もう隅々まで知り尽くしているはずの妻の体に、私は興奮を覚えた。

今日の刺激がなければ、おそらく妻の体を一瞥しても何も感じず、何の感慨もなく布団に入っていただろう。

しかし今、目の前に立つ妻の官能的な曲線が、あの艶やかな王さんの奥さんを思い起こさせ、さらには妻が王の下で喘ぐ姿まで脳裏に浮かんできた。

後ろから妻を抱きしめ、ふわふわのベッドに力強く投...