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1014話

「ああ」と王建は返事をしてから立ち上がり、私に言った。「じゃあ、そういうことで決まりだな。その時は俺からの良い知らせを待っていてくれ。とりあえず婷婷には黙っておこう。あいつは毎日ふざけてばかりだから、今回も絶対に首を突っ込んでくるだろう。万が一、物事を台無しにされたら困るしな」

「覚えておいてくれ。君の月姉さんに知らない人から接触する時は、二人のチャットの履歴を全部俺に見せてくれよ」と私は王建に小声で付け加えた。

王建はうなずいて理解を示す笑みを浮かべてから、キッチンへと向かった。

煙草を吸いながら、今この瞬間の興奮が体中を駆け巡るのを感じた。もっとも強く感じるのは、やはり心の高鳴りだっ...