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839話

「階段を踏ませてやったんだ」と県のトップ、李顕棠は思った。証拠がない以上、于大栄に対して何か処分を下すことはできない。劉俊剛が今、于大栄に何かしたいと思っていることは分かっていても、そうはいかないのだ。大局を見ることこそが真の為政者の道であり、表面上は激しい対応はできないのだ。

「まあいい、大栄、今後は物事の分別をわきまえるんだな。過ちがあれば改め、なければ褒めてやる。原則に反することは我々にはできないということだ、分かったか」その時、斉副県長が笑いながら言った。

于大栄の額には汗が浮かんでいた。県委書記が自分を見逃してくれたこと、深く追及しなかったことが分かっていた。本気で追及されれば、...