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830話

「入りなさい、鍵はかかっていませんよ」

フォン主任が于大栄のやり方が間違っていると言った時、劉俊剛はすでに大手を振って県委員会組織部にやって来ていた。ドアをノックすると、中から柔らかな女性の声が聞こえてきた。

劉俊剛はその声に思わず戸惑った。先ほど電話をかけてきたのは男性の声だったはずなのに、なぜ今は女性になっているのだろう。不思議に思いながらもドアを開け、オフィスに入ると、デスクの向こうに座っている女性の姿が見えた。

女性は白い小さめのスーツを着こなし、体のラインが美しく強調されていた。その体型はまさに理想的な美女のプロポーション。顔を見た劉俊剛は思わず立ち尽くしてしまった。あまりの美...