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966話

私はしばし思案した。これらの厲鬼も道士に操られ、やむを得ず悪事を働いていたのだ。消滅させるのも忍びないが、このまま放っておく必要もない。

私は道士の遺体を探り、小冊子を一冊見つけ出した。

そこには小さな黒旗の使い方が記されていた。この黒旗は「百鬼幡」と呼ばれ、厲鬼を収容し操る法器だという。

さらに、亡魂を成仏させる方法も記されていた。

そして今、私はまさにそれを必要としていた。

これら多くの厲鬼たちを全て成仏させるつもりだ。善行の一つとも言えるだろう。

これだけの亡魂を成仏させるには、祭壇が必要だ。

今はもうすぐ明け方—亡魂を成仏させるには最適の時刻である。

そこで私は木や石を集め、簡易...