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929話

「それも義姉さんの魅力的な部分です。」

「この車、いいわね!」義姉さんは微笑んだ。

「はは、まあまあかな。たった二千万円ほどだよ」男はさらりと言い、言葉の端々に得意げな様子が滲んでいた。

俺は心の中で思った、何をドヤってんだよ!

お前と義姉さんは同級生で、年齢も二十四、五歳だろ。この年で自分の稼ぎだけでこんな高級車が買えるのか?結局は親の脛に乗っかってるだけじゃないか?

まあいいさ、要するに生まれる家を間違えなかっただけだ。

男は言いながら、助手席のドアを開けた。

「金水、後ろに座って」義姉さんは俺を一瞥して、車内に滑り込んだ。

俺は「うん」と返事をして、自分でドアを開けて後部座席に座った。

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