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869話

彼女は人参の根を持って足早に出て行った。

そのとき、その劉大壮が私を何度か見つめてきた。

「劉社長、この五百年物の人参はいくらするんですか?」と私は尋ねた。

「若造、見たことないだろ?言ってやるとびっくりするぞ、五千万だ!」

私は口を少し開いて、「わぁ、そんなに高いんですか!」

「ふふ、人命を救えるものだ。高いと思うか?もちろん、誰の命を救うかによるがな。中には一文の価値もない命もあるがな」

「劉社長、さっき陳社長の様子を見ると、妹さんを救うために人参を手に入れるつもりなんですか?」

「そうだとも!」

「妹さんはどんな病気なんですか?」

「私もよく知らんが、とにかくもう長くないらしい」

私は前...