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865話

「あら、絵の中から一人の人物が消えていますね」

「うわぁ、自分の目で見なかったら、この世に幽霊がいるなんて信じられませんよ！あまりにも不思議すぎる！」

「方さん、頭上三尺に神明あり、人間の行いは天が見ているものですよ」

「はい、はい、覚えておきます。でも先生、私たちの身に霊気が付いているとおっしゃいましたが、これはどうすれば？」

「幽霊がいなくなれば、霊気も自然と消えていきます。ただ、あなたたちの体にはやはり影響が残る。これもあなたたちの一つの災難でしょうね」

「え？」

「命が助かっただけでも上出来、無傷で済むとでも？これからは善行を積み、徳を重ねなさい」

心の中で思った。方勇は...