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828話

「じゃあ、あなたの誠意を見せるチャンスをあげるわ。六時半、ホテルの入り口で会いましょう!」

「はい、はい!」

私はまた興奮してきた。ようやく秦姉さんに会える。

秦姉さんが私との食事を承諾してくれたのだから、当然心が躍る。彼女が会ってくれるなら、あとはなんとでもなる。

街を一回りした後、私は車で「ヒルトンホテル」にやってきた。もちろん、初めて来る場所だったので、人に尋ねてようやく辿り着いた。

さすがに格式の高いホテルだ!

以前の私なら、絶対に足を踏み入れる勇気もなかっただろう。

一目見ただけで、お金持ちが利用する場所だとわかる。

車を隣の露天駐車場に停め、入口で秦姉さんを待った。

夜の帳が下り、...