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655話

「早く吐いて、全部出して、食べた毒キノコを全部吐き出すんだ!」

小氷は天地がひっくり返るほど激しく吐いた。

胆汁まで吐き出してしまったんじゃないかと思うほどだった。

しばらくして、彼女は力なく地面に崩れ落ちた。

「小氷、どう?お腹まだ痛い?」

「だいぶマシ…そんなに痛くなくなったよ」

「吐き出せて良かった」

そのとき私は功徳の瓶を彼女に渡した。「ほら、口をすすいだら?」

彼女はそれを受け取ると、数口で飲み干し、そしてまた吐き出した。

「盲目のお兄ちゃん、もっと水が飲みたい!」

「向こうに小川があるから、そこで飲もう!」私は瓶を手に戻し、彼女を支え起こした。

彼女の様子はだいぶ良くなったように見...