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653話

彼女の手は氷のように冷たく、体は微かに痙攣していた!

「一体どうしたんだ?」

一瞬、私も彼女がどんな状態なのか判断できなかった。見たところ、外傷は負っていないようだった。

「お、お腹が空いてて、きのこを何個か摘んで食べたの。それから、お腹がすごく痛くなって!」

そう聞いて初めて、近くの草地に、見た目が綺麗なきのこが生えていることに気がついた。

よく見てみると、ああ、このきのこは知っている。私の田舎の野山にもあるもので、「鬼頭菇(きとうこ)」と呼んでいる。毒があるきのこで、しかもその毒性は弱くない!

「すごく痛いよ、目の見えないお兄ちゃん、すごく痛い!」小氷は私の腕の中で体を丸めていた。「私、死...