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648話

「大丈夫だよ、僕がいるから。お姉さんがきっと僕たちを探しに来てくれるよ」私は彼女を安心させようとしたが、自分自身にも自信はなかった。

私も寒さで少し震え始めていた。

屋内ならエアコンがついていて、バスローブを着ていれば何の問題もなかったが、今は外にいる。それも大きな谷間で、雨が降る夕暮れ時だ。このバスローブでは明らかに寒さを防ぐには不十分だった。

「めくらのお兄ちゃん、この洞窟に怪物とか幽霊とかいないの?」

「いないよ、いないよ。ここには何もいないから、小冰、怖がらなくていいよ」

私は幽霊や神様の存在を信じていなかったが、今のこの状況では自分の心も不安だった。暗がりから何かが突然飛び出して...