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647話

「盲目のお兄ちゃん、盲目のお兄ちゃん!」

どれくらい時間が経ったのだろう、夏冰の声が聞こえてきた。彼女が私の頭を揺すっているのを感じる。

目を開けてみると、小冰が目の前にいて、顔中にパニックの色を浮かべていた。

同時に、頭がズキズキと痛むのを感じた。

思い出した、私は斜面から滑り落ちたんだ。頭を石にぶつけたのだろう。

触ってみると、案の定、頭の左側、耳の上あたりが腫れ上がっていた。

でも、小冰が無事なのを見て、やはり安心した。

とはいえ、完全に無事というわけでもない。彼女の顔は何カ所も擦り傷があり、服もボロボロに裂け、全身泥だらけになっていた。

雨はすでに強くなっていて、私たちの体は濡れてしま...