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632話

「はい、最後にするって約束するよ」

私はそんな約束をするつもりなど全くない。彼女も自分を騙しているだけだ。

私は彼女の体を撫で始めた。

すぐに、義姉さんの艶めかしい声がまた響き始めた。

三十分ほど経って、ようやく携帯の着信音が鳴り、ベッドから降りた。

紅姉さんからの電話だった。彼女の車が下で待っているという。

もちろん義姉さんには、小玉が迎えに来たと伝えた。

ゆっくりと服を着て、頬を赤らめたままの義姉さんに未練がましく最後の一瞥をくれて、部屋を出た。

目が見えない振りをして車に乗り込むと、驚いたことに、紅姉さん本人が来ていて、自分で運転していたのだ!

どうやら、この件は本当に極秘で扱っているら...