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560話

「男の人がわざわざ男のセラピストを指名するわけないでしょ?義姉さんの店で一ヶ月以上働いてるけど、一人も男性客がつかなかったわ。みんな女性で、特に三、四十代の女性が多いの。だから、目は見えなくても分かるわよ!」

「うん、うん、その通りね!」小玉が言った。「今の世の中って、本当にめちゃくちゃよね。生活が豊かになったら、みんな好き勝手やり始めるんだから」

「そういえば、小玉、ごめんね。僕はお客さんの女性と変なことしないから、チップも少なくなるだろうし、あなたにも影響があるよね」僕は申し訳なさそうに言った。

「いいのよ、気にしないで。それでも雑用係よりはマシでしょ!私のバッグは絶対買ってよね!」...