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554話

「やっぱり私の罠にかかったね」と私は言った。「じゃあ、施術中は札を『入室禁止』に裏返せばいいんじゃない?そうすれば誰も邪魔しないでしょ?」

小玉はまた私の額をつついた。「お店は従業員のサボりを防ぐために、各部屋の入口に監視カメラを設置してるのよ。常に誰かが監視室で見てるの、分かる?もし客がいないのに『入室禁止』にしたら、それこそ自殺行為よ。あなたが頭いいと思ってることは、とっくに他の人も考えてるのよ!」

「ああ、そうなんだ!じゃあ、どうやって二人きりになれるの?」

「当然、勤務後にお店の外でしょ」

「ああ、そうだね」

「それにね、私たち二人は特殊な立場だから、萍姐が目を光らせてるかも...