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514話

「結果、その車から若い男二人が飛び出して来て、ペンキ缶を持ったまま、何も言わずに階段に向かって中身をぶちまけたのよ!中身は糞だったわ!」

私は梅子が思わず鼻をつまむのを見た。

「それから、彼らは缶を投げ捨てて、車に飛び乗って逃げたのよ!ちょうどその時、お客さんが一人入ろうとしていたんだけど、この状況を見て、そのまま逃げていったわ!腹立たしいったらないわ。今、兄さんと掃除のおばさん二人が玄関で掃除してるところよ!」梅子は憤慨した様子で言った。

「林姉さんは?知ってるの?」私は尋ねた。

「真っ先に林姉さんに知らせたわ。今、玄関にいるわよ」梅子が言った。

「言うまでもないけど、絶対に金強のし...