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393話

「お兄さん、ズボンのところが膨らんでるけど、トイレ行きたいの?」丹丹は口元を押さえて笑った。

くそっ、なんてストレートな言い方だ。

「あ、ああ、さっきからトイレ行きたかったんだ。ちょうどインターホンが鳴って、まだトイレに行けてなくて...」言いながら、私はもぞもぞと奥の部屋へ向かった。

「方向違うよ、ドアはこっちだよ」丹丹が声をかけた。

「間違ってないよ、この奥にトイレがあるから」

「へえ、それは便利ね」

また何か含みのある言い方をしている気がする。

トイレに入って数分立ち、完全におさまるまで出てこなかった。

その頃には、小芳がすでに入ってきていた。

「金水お兄さん!」

私...