華の都の遊び人

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2708話

「なんだ?停電か?」

「何が起きてるのか見てきてくれ」

一番大きな建物から騒がしい声が響き渡ったが、すぐに静まり返った。明らかに誰か仕切り役が話し始めたようだ。

ドタドタと上の階から足音が聞こえ、スマホのライトを点けた誰かが階段を駆け下りてきた。

私はライトを手に上の階へ向かい、建物内に滑り込むと、すぐさま三階まで上がって張飛のテーブルへと急いだ。

彼は何食わぬ顔で鄭飛の側に寄っていた。三階はごった返していて、百人近くの人間がいる。

スマホを持っている者は皆ライトを点け、あちこちで談笑している。誰一人慌てた様子はない。

特に鄭飛は、そばに三人の男を従えていた。まるでボディガードのようにそばに控...