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2703話

「ここでは運が良ければ、一晩で何千何万だって稼げるわよ。外で一ヶ月働くより遥かにいいわ」

階下に降りると、大和尚の姿はもうなく、五、六人の女たちだけが座って談笑していた。

彼女たちはみな先ほどの女将と同じように、高価な服を着て厚化粧をしているが、自分の周りにいるような女性たちとは一線を画していた。金持ちが連れてきた女たち、愛人か二号さんといったところだろう。

女は彼を隣の小さな寺院へと案内した。二階には客室が一つ一つびっしりと並び、どれも広々としていた。

気になったのは、部屋の中央に大きな蒲団が敷かれていることだった。

これは僧侶用なのか、それとも客用なのか?今見る限り、ほとんどは客が使っ...