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2635話

突然彼に押し退けられて、彼女の心には何かが足りなくなったような、虚しさが広がった。まるで食べ足りなかったような感覚で、もっと続けたいという思いが湧き上がる……

ふと、彼女の顔に微かな笑みが浮かんだ。どうあれ、今回は心の内を打ち明けることができた。おまけに最後には少し味見もできて、ほんの少しだけ甘い思いもできた。

一方、廊下を歩く私の足取りは軽やかだった。今日は失ったと思ったものを取り戻せて、感情が大きく揺れ動いた。今は足取りまで弾んでいる。やはり女の体は違う。どこをとっても完璧で、触れた時の心地よさは格別だ。あの満足感は比べようがない。彼女の一撃を全力で防いだ甲斐があった。

明日こそは、今...