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2581話

私も手を休めず、彼女のなめらかな背中を行ったり来たりと撫で回した。「今のは気持ち良かっただろう?」

彼女さっきのあの様子といったら、明らかに我を忘れるほどの恍惚状態だった。だからこそ車のフロントが持ち上がっていることにも気づかなかったんだろう。そんなわけで、俺はちょっと得意げにそう声をかけたのだ。この女は気持ち良くなれたかもしれないが、俺自身はびっくり仰天して、せっかくの感覚も何もかも吹き飛んでしまった。損した気分だ!

「うん……ああ」何度目かわからないのに、李桂蘭はこういう質問にまだ照れくさそうに答えられない様子だった。大人しくなった坊やが彼女の手の中で無意識に振られている。そして突然、彼...