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2499話

この山にはどこにでもあるもので、熟す前はすごく酸っぱいんだけど、熟すとすごく甘くなる。ただ山にあるから、毎年山の麓で子供たちが少し摘んで食べるくらいだよ。

「三元で一斤!」

金香月も李桂蘭も目を輝かせた。仕方ない、この誘惑は本当に大きすぎる。山竹はひとたび実をつければ木全体に実がなる。キノコより二元安いとはいえ、量が豊富なのだ。

適当な木を見つければ、百斤とまではいかなくても、三、四十斤は確実にある。三十斤でも九十元になる。しかも山にはこれがたくさんあって、全部野生だ。

実が熟す季節になると、地面に落ちているのをよく見かけるし、遠くからでも山竹の香りがする。子供の頃から見慣れているせいで、誰も...