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2289話

劉薇は彼女に問われて何と答えればいいのか分からず、全身が落ち着かなくなり、とりあえず責任を転嫁するしかなかった。「やっぱり金水が起きてからにしましょう。今はまだ早いし、彼も昨日は……昨日も疲れ果てていたから」

そう言った瞬間、二人とも思わず同時に心の中で後ろめたさを感じた。その「疲れ」の原因には自分たちの分も含まれているのだから。ただ、うつむいていた劉薇は、劉蓉児も自分とほぼ同じ表情をしていることに気づかなかった。

「そりゃそうよ。彼一人で私たち二人の面倒を見て、山あり谷ありの道を歩いて、疲れないわけないじゃない!」劉蓉児はにこにこ笑いながら言った。

この道中、大小の山をいくつも越えてき...