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2252話

「蛇佬の協力があれば、事はずっと容易くなるだろうな。あの家のことを考慮して、今まで直接訪ねることを避けてきたんだ」

目を回しながら、蛇佬に向かって言った。「お前の女房の性格を知っているなら、どうせ誰かを寝取るにしても、他人に流すより身内で済ませた方がいい。俺に便宜を図れば、借金の返済にもなるぞ」

蛇佬の目に一瞬怒りが閃いたが、すぐに消え、少し考えてから、案外受け入れられる提案だと思い始めた。彼の言うことにも一理ある。

自分は月に一度食べられるかどうかも怪しいのに、女房はほぼ毎日出かけている。どこへ行くのかと聞いても答えず、ただ村の外へ出て行く。働いているわけでもない。何をしているかは言わ...