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2250話

しかし、本人は貧乏で、タバコ代さえ女房に頼まなければならない有様。時には女房が渋ると、義母にまで手を出す始末だ。

そう思い出したが、事態は「金がない」の一言で済まされるものではない。

「金がないだと?てめぇは毎日タバコ吸ってるくせに、数百元のスイカ代も払えねぇのかよ」俺はさらに強く一発蹴りを入れた。

蛇老は激痛が走ったばかりで、なんとか身をよけたため、もう片方のすねには当たらなかったが、それでも目から涙が飛び出しそうになるほど痛がっている。

「金水さん、金水さん……マジで金がないんです」

「じゃあ、てめぇの金はどこに消えた?」こいつが死ぬ寸前でもない限り、絶対に演技を続けるだろうと俺は知ってい...