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223話

梅子が私の方へ歩いてきた。

「金水?」

「あ、うん」

「秦姉さんがマッサージしてほしいって」

私は立ち上がった。「話は終わったの?」

「終わったわ」梅子はちょっと躊躇するような様子で言った。「さっきのこと、全部両親に話したの?」

「もし全部話したら、母さんがお前にいい顔するわけないだろ?あんなに喜んで、いい後ろ盾が見つかったとか思うはずないじゃないか。安心しろ、お前の借金を肩代わりする話は言ってない。高血圧で倒れでもしたら、めでたいことが一転、不幸になるからな!」

そういえば、父は高血圧で、長年「降圧霊」を服用している。

「金水、これは私が頼んだことじゃないわ。秦姉さんが自分から言い出したこと...