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2071話

「数千円だって?ここでは五分の一の確率って言ってるんだから、多少は元手を取り戻せるはずだろ!」

「へっ、十枚当たったけど、全部五元札だ。五枚の紙切れを二人で握りしめて、まるで取り憑かれたように。数千元を五十元に替えて、今も外で涙拭いてるぜ」

台を降りても、そんな冗談には構わず、直接また券を買う列に並んだ。「おっちゃん、五枚くれ!」十元札を一枚差し出すと、これで五枚触れる。

中の輪に入り、また端に立つ。宝くじ売りたちはちらりと見て、顔を背けながら心の中で「アホか!」と罵った。

宝くじがどんどん売れて、残りは四分の一もないのを見ながら、ある人に目を走らせた時、突然目が輝いた。

来た!

あのジーンズ...