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204話

「くそっ、こいつはまだ梅子を先に食おうとしてやがる」

畜生め!

もしそんなことをするなら、約束なんか知ったことか。酒席が終わったら、俺が先に手を出してやる!

「どうだい、梅子。俺が本気で好きなのも知ってるし、お前も俺のこと好きだろう。早く俺にくれたって何も問題ないさ。そうすれば俺も安心できるんだ」

伟哥の誘うような声が梅子に向けられている。

俺は耳を澄ます。今は梅子がどう応えるかだ。

どっちにしろ、俺の心は既に決まっている。

「伟哥——」

「そうしようよ、いいだろう?俺は二年以内に三十万稼ぐ自信がある。どうせお前は俺の嫁になるんだ。先に俺にくれれば、本当に安心できるんだよ!」

心の...