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1963話

「やっ……急が、急がないで!」劉翠児は慌てて手拭いで体を隠しながら扉を閉め、上気した顔を向けた。「あんた、この色ボケ坊主、何を急いでるの。梅梅もあんたの父さんもこんな時間じゃ絶対帰ってこないわ。一晩中あるんだから。鉄杵だって針になるまで時間かかるのに。あんたも早く体洗いなさいよ、その匂いじゃ」

そう言いながら彼を押し入れた。「あれ?なんであんたの体、香りがするの?それもかなり強いわね。まさか、どこかで遊び歩いてたんじゃないでしょうね?」

くそっ!この女、犬の鼻でもついてるのか。どうやって一瞬で嗅ぎ分けるんだ。確かに今日は女と接触した数が多かったが。

「そんなことないですよ。翠児おばさんが...