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1645話

「二番目を選ぶよ。さあ、何が飲みたい?」と老友は笑顔で言った。

「どんな調合でもいい。私を満足させられれば、何でも応じるわ」と小野は言った。

小野の心の中では、私はただの平凡な男に過ぎなかった。彼女は私の眼差しから、彼女の美貌に目を奪われ、何か関係を持ちたいと思っているだけの、またひとりの男だと見抜いていた。

そんな男など、取るに足らない!

仕事でなければ、彼女は私など一瞥もくれないだろう。

私には小野の心中など読み取れるはずもなく、ただ小野のカクテル作りの道具一式を取り寄せた。

だが、すぐにカクテル作りを始めるのではなく、スマートフォンを取り出し、ネット上である動画を検索した。

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