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1507話

許幽を助けたのは、決して憐れみなどではない。何の関係もない人間だ、助ける理由などあるものか?

だが私には火氷草が必要なのだ。

「老師、あなたも私から火氷草を求めに来たのですか?」許幽が言葉を聞いて、瞳を輝かせながら言った。

「当たり前だ。そうでなければ、わざわざ助けるわけがないだろう?暇を持て余しているとでも思ったか?」私は言った。

「老師、火氷草をお渡ししたくないわけではないんです。もしあれば、とっくにお出ししていたでしょう。今の私の姿を見てください、火氷草を持っているようには見えませんよね?」許幽は言いにくそうに言った。

地面に横たわる二人の黒装束の男たちは、火氷草を手に入れるため...