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1503話

「火氷草」は周大盛が千元もの金をかけて仕入れたものだ。もしこのまま台無しになれば、彼は千元の元手を無駄にすることになる。

千元といえば大金というわけではないが、小さな金額でもない。小規模商売をしている周大盛にとっては、かなり痛手となるだろう。

周大盛の熱心な様子を見て、私は深く息を吸い込んでから言った。

「君が誠意を持って謝ってくれたので、火氷草が黒くなった理由を教えてあげよう。ただ……」

言葉は途中で切れたが、抜け目のない周大盛なら、私の言外の意味を理解できるはずだ。

案の定。

周大盛は私の言葉を聞くと、目を輝かせた。彼の賢さで私の言葉の真意を悟り、歯を食いしばって言った。

「先生、...